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体質改善としてのミアズム治療

ミアズム(miasm)という言葉をご存じでしょうか?古代ギリシアの医師ヒポクラテスが提唱した、感染症などの病に罹患する原因は穢れた空気であるという説が始まりです。日本語で瘴気(しょうき)と言い、スタジオジブリ作品の「風の谷のナウシカ」でも登場した言葉なので馴染みがあるかもしれません。

現代で使われるミアズムという言葉は、ホメオパシーを体系化したドイツの医師ザムエル・ハーネマンによって再定義され、ヒポクラテスが提唱した概念とは異なるため、日本語では瘴気ではなくミアズムやマヤズムと呼ばれているようです。


ミアズムの概念と治療


ミアズムは非物質体で、生体の生命力(ヴァイタルフォース)の乱れを引き起こすものであり、この乱れた状態が長く続くことによって慢性疾患になる、とハーネマンは考えました。急性疾患はその背後に慢性疾患があるからこそ起こるという考えです。

4世代にわたってホメオパシー治療家であるスブラタ・クマー・バナジー博士のMIASMATIC PRESCRIBINGによると、地球上のあらゆる生体は何かしらのミアズムを持っているそうです。この目に見えない有害なミアズムに対する効果的な治療を行わなければ、生涯にわたってミアズムはカラダにとどまり、病気にかかりやすくなるだけではなく、次の世代に受け継がれてしまうといいます。


効果的な治療とは、蓮の花の花びらを外側から一枚一枚はがしていくようなものだとバナジー博士は言います。

西洋医学の薬は症状を抑えることを目的とする対症療法ですが、一時的に症状を抑えても病気やその原因はカラダの内側に内在化し奥底に隠れてしまいます。抑圧した感情も然りです。これが繰り返されると、表面化してきた身体的・精神的症状をひとつひとつ癒していかないことには、根底にあるミアズムの特定すら困難で根治できないということになります。

これについてはエナジーヒーリングも含めどの波動療法についてもいえることかもしれません。


表面化してきた問題を取りのぞいてやっと本来の課題が見えてくることもあるのです。時間がかかるプロセスですが、根本の原因を取り除いた上で生命力を強化すれば、同じ症状に悩まされることはなくなるため、治療法として、また予防策としても長い目で見れば有益でしょう。



ミアズムによる疾患の発症メカニズム


ミアズムとは、生体を特定の病気にかかりやすくさせるエナジー的な傾向性という方が分かりやすいかもしれません。グルダス著のFlower Essences and Vibrational Healingに書かれてある内容を元に発症メカニズムを見てみましょう。


生体を、物質的身体とそれを取り巻く多層構造のエナジー体に分けて考えてみます。このエナジー体にミアズムが潜在していて、そこにとどまっている間は何の症状もみられず、誘因因子によってそれが活発化すると、徐々に分子レベル、細胞レベル、やがて物質的身体に浸透していき、病気として発現すると考えられています。

では、そのミアズムはどこから来るのか。遺伝的に受け継ぐものと後天的に獲得するものがあります。


後天的に獲得する場合は、急性疾患や細菌・ウイルスなどの感染症にかかったとき、石油化学産業由来の有毒物質、放射線などさまざまな有害因子にさらされたとき。感染症にかかった場合、抗生物質で病原体を駆逐できたとしてもその病原体のエナジー的痕跡がカラダに残ると考えられています。だからといって同じ病気にかかるというわけでもなく、身体の特定の部位の防御メカニズムを弱体化させて別の病気にかかりやすくしてしまうという厄介なものがミアズムです。


たとえば、慢性肝臓病は疥癬ミアズムが肝臓に局所化したことによって引き起こされたものであるとバナジー博士はいいます。現代では、人は複数のミアズムを持っていると考えられていますが、若いから数が少ないとも言えないとか。例として、70代で白血病を発症した大人は疥癬ミアズムのみ関わっていると考えられる一方、小児白血病を発症した子どもは3つ以上のミアズムを持っていると考えられ、ミアズムの数が多ければ治療に対する反応が遅くなるともいわれています。


ミアズムの種類


ミアズムには、生体の細胞の中に記憶されているという遺伝性も、罹患した病気や有害な環境の影響によって発生する後天性もあるという話ですが、後天性のミアズムのみに当初分類されていたものが、のちに遺伝性ミアズムのリストにも加わることになりました。

1828年、ハーネマンの時代には疥癬性・梅毒性・毛瘡性ミアズムの3つとされていた遺伝性ミアズムに、1880年代に結核性ミアズムが加わりました。これが4大ミアズムと呼ばれています。新たに放射線性・石油化学性ミアズムが加わった1980年代には、環境汚染が続けば1990年までには重金属性ミアズムも遺伝性に移行するだろうとグルダス著のFlower Essences and Vibrational Healingに示唆されています。


ミアズムによる病気の傾向性


ミアズム別に、どのような病気にかかりやすいのか見てみましょう。

  1. 疥癬性(Psora)ミアズム ハーネマンが「あらゆる病気の根源」としたミアズム。肌のかゆみなど何らかの皮膚疾患から症状が始まり、局所的対症療法などで抑圧したり症状を悪化させた場合は、臓器の病気として現われることがある。エナジー不足、刺激不足、栄養不足など、何かしら不足/欠如している状態。低○○症と名のつく疾患やうっ血性疾患、骨変形、萎縮症、貧血症、失調症、拒食症など。免疫が不足しているため感染症にかかりやすい傾向がある。疲労感が強く、弱々しく見える。

  2. 梅毒性(Syphilitic)ミアズム 骨や細胞などの破壊や変性により、異常や不規則性がある状態。潰瘍、膿形成、壊死、心臓・神経症状、髄膜炎、変性症、形成異常、嚥下障害、不規則なぜん動運動など。

  3. 毛瘡性(Sycotic)ミアズム 肥大・増殖・過形成・色情症・仕事中毒など何らかの過剰状態。高○○症と名のつくすべての疾患。腫瘍、筋腫、線維腫、いぼなどの疾患が骨盤・陰部・皮膚・消化管・呼吸器・尿路系に起こりやすい。関節リウマチも。

  4. 結核性(Tubercular)ミアズム 呼吸器や循環器、消化管、尿路系疾患。精神疾患やがん。低体温、体重減少。便秘と下痢を交互に繰り返すなどの交互に起きる症状や、7日おきに頭痛があるなどの周期的な症状、はっきりしない・少なすぎる症状などが理由で診断がつかない、食物やハウスダストなどに対するあらゆるアレルギー症状、出血を伴う症状、再発性の症状。

  5. 放射線性(Radiation)ミアズム 老化の加速、細胞分裂速度の低下、内分泌機能の低下、骨組織の脆弱化、貧血、関節炎、脱毛、アレルギー、細菌性脳炎、筋肉系の機能低下、白血病や皮膚がんをはじめとするがんの発生など。狼瘡・発疹・皮膚弾力性の低下などの皮膚の障害。動脈硬化症やあらゆる種類の心臓疾患。女性では流産や月経時の出血過多など。男性では不妊症や精子数の減少など。

  6. 石油化学性(Petrochemical)ミアズム 体内の水分貯留、糖尿病、脱毛、不妊症、インポテンツ、流産、早期の白髪化、筋肉の変性疾患、皮膚のしみ、皮膚の肥厚化など。代謝のバランスが崩れて脂肪の蓄積が過剰になる。ストレスの影響を受けやすく精神病、自閉症などの罹患率が高くなる。白血病や皮膚がん、リンパ系のがん。ビタミンKの吸収障害、循環障害、内分泌バランスの混乱。

  7. 重金属性(Heavy metal)ミアズム 鉛・水銀・ラジウム・ヒ素・硫酸・炭素・アルミニウム・フッ素などの重金属。石油化合物に対するアレルギー・脱毛の進行・体内水分貯留の亢進・カルシウムの吸収障害・ウイルス感染に対する抵抗性の低下など。


他にも、たとえば、ガン性ミアズムなど、上記以外のミアズムも存在すると提唱するホメオパスもいます。しかし、グルダスの著書によると、毛瘡性・結核性・石油化学性・重金属性ミアズムのいずれかを持っている人はガンにかかりやすくなるため、ガンを別個のミアズムと考えるよりは、ひとつないしはそれ以上のミアズムを持っていることによる結果、罹患しやすくなる病気と捉えています。



4大ミアズムの精神的・感情的症状


それぞれのミアズムには特徴的な精神的・感情的症状があるといわれています。


4大ミアズムについての症状についてわかりやすく漫画で解説してある本を見つけました(Picture It: Homeopathy - Aarti Patel N.D.)。日本語版がないようなので作成してみましたが、原文のブラックユーモアはそのままにしておりますのでご了承ください。




ミアズムの発生率


1989年に出版されたグルダス著のFlower Essences and Vibrational Healingには、全米の人口のどれほどの割合がこの7種類のミアズムを持っているかについて言及されています。


35 - 42% 疥癬性ミアズム      梅毒性ミアズム      毛瘡性ミアズム

27 - 32% 結核性ミアズム

23%   放射線性ミアズム

11%   石油化学性ミアズム

10 - 15% 重金属性ミアズム


このうち、放射線性・石油化学性・重金属性ミアズムについては、次世代ではそれぞれ 48%, 42%, 46%まで上昇すると予測されていました。当時よりも環境汚染が深刻化している地球の今の世代ではとてつもなく高い割合になっているかもしれません。


ミアズムは波動療法で治療できる


ホメオパシー

以前からホメオパシーがミアズムの治療に有効であるとされてきました。患者が持つミアズムと同様の波動を体内で再現し駆逐するという「似たものが似たものを癒す」という類似の法則を用います。


グルダスの著書によると、ホメオパシーのレメディは物質的身体に直接働きかける作用があるため、200xや200cより高いポテンシーのレメディ(市販のポテンシーは6cまたは30c)を一度に多量に摂るとレメディミアズムを引き起こしやすいといわれており、注意が必要です。


フラワーエッセンス

ホメオパシーよりは間接的なアプローチをするものの、最終的にミアズムを駆逐するのに有効であり、かつレメディミアズムにはなりにくいという利点があるのがフラワーエッセンスです。


エッセンスを摂ると個人の意識が変容し、それが性格・物質的身体・遺伝子コードに働きかけてミアズムを完全に物質的身体からもエナジー体からも排出するよう促してくれるようです。症状のある主な病気別にフラワーエッセンスを数種類選び、すべて混ぜて各種ミアズムを治療するレメディを作るという方法が良いそうです。


エナジーヒーリング


実験的に、自分がどのミアズムを持っているかリーディングしてみたところ、石油化学性ミアズムでした。

確かに、変にむくみやすいとか肌のシミが気になるということがあったほか、合成・化学繊維の服を着ると自分のエナジーが重くなり気分も体調も悪くなっていくことが多く、あまりにもひどいため天然繊維のものに切り替えたほどでした。わたしの場合はですが、ヒーリングですぐに取り除くことができました。


いずれの方法にしても、ミアズムを治療するためには、まず現在抱えている症状など顕在化してきたミアズムを治療することから始まります。長い目でみたら病気予防にもなりますし、今現在抱えているちょっとした長引く不調からもすっと解放されるかもしれません。



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